tokiwa-onsen Last UPdate '03.1.15
ボイラー室
*この部屋は主に安全・衛生管理等についてのコメントや
システム等、いわゆる釜場内のことや、番台でのことです
☆新装開店から <ラベンダー湯> (’03.5.13)
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○改装間とその後にしばらくお休みしていましたので書く事はたくさんありますが、追々
少しずつ書いていきたいと思います。
まず、ラベンダー湯から!
北海道・中富良野の<ファーム富田>さんからラベンダーを仕入れる事が出来るように
なり、11日に始めて実施しました。
雨にたたられ、売り上げ的にはイマイチでしたが、多くのお客さんに喜んでもらうこと
ができました。
<ファーム富田>さんのラベンダーは、今まで使っていたものに比べてはるかに香りが
よく、閉店時にもまだ開店時と変わらずラベンダーの香りが強く残っていました。
途中で同じくファーム富田さんのラベンダーオイルを数滴入れたことも良い結果につな
がったと思います。
これからも、第2と第4日曜日には<ファーム富田>さんのラベンダー湯を続けていき
ます。是非1度はこの富良野のラベンダーの香りを体験して下さい。
フロントには常時<ファーム富田>さんの写真集とラベンダー(ハーブ)を置いてあり
ますので、見て、香って下さい。
03.05.13
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☆言葉の問題ー「掛け流し風呂」(’03.1.15) |
○レジオネラ症の集団感染事件が続くなかで、新聞報道等で循環風呂に対して
<より安全なシステム>として「掛け流し風呂」と言う言葉が使われるよう
になりました。営業を再開した東郷町の施設でも<循環>をやめて<掛け流
し>にしたと言います。この「掛け流し風呂」と言う言葉はこの一連の事件
の中で初めて聞く言葉で、銭湯の業界の中でも通常使う言葉ではなく、知っ
ている人も居ませんでした。当然その定義は不明で、それぞれが勝手に解釈
して使っているようです。
想像するに、循環濾過殺菌風呂に対して使われる事から、濾過器が普及する
以前、戦後から1960年代頃の、毎日換水形式で直送り給湯タイプや、古
くからある、こんこんと沸き出ずるお湯が流れ込み続けるお風呂がイメージ
出来ます。おそらくは直送り給湯方式で、連続した給湯によりオーバーフロ
ーを続けるタイプを<掛け流し風呂>呼んでいるようです。
では、<掛け流し風呂>は安全なのでしょうか? 自称<掛け流し風呂>の
ある施設でも(システム内容は不明)レジオネラ菌が検出されており、必ず
しも絶対安全とは言えない様です。
そこで<掛け流し風呂>の定義を自分なりに確認して見たいと思います。
*お湯が連続して浴槽に供給されている
毎日換水型(浴槽水を毎日完全に抜き取り入れかえる)は浴槽にお湯が入
っている間は供給を続ける
連続使用型は、営業時間に関係無く1日24時間お湯の供給を続ける。
=塩素殺菌との併用の場合は営業終了時に残留塩素濃度を 1ppm程度に上
げる事で営業時間外の供給を止めることが出来る
*お湯の供給量は、循環濾過殺菌システムの1時間2ターンを考えると、少
なくとも1時間1ターンは必要だろう。
例えば、20tの浴槽では1分330リットルのお湯が必要になる。
昔ながらの温泉ではそんなに供給していないのではないかとの疑問も出る
だろうが、公衆浴場では入浴者数が圧倒的に多く、決して比較は出来ない
*殺菌は必須と考える
<掛け流し風呂>はお湯が次々に供給され続けるから、きれいで安全と云
う訳ではない。殺菌をしなくても菌のはある程度押さえる事は出来るが、
10/100mlの基準は満たせない。やはり何らかの残留性のある殺菌
方法を講ずる必要がある。
しかしながら殺菌をしようとすればお湯を循環させねばならず、循環風呂
との区別が難しい。
○公衆浴場に於ける<掛け流し風呂>とは、新たなお湯を供給し続けることで
浴槽水の汚れを薄めてきれいにしようとする考え方で、濾過器では除去でき
ない水溶性の汚れに対しては圧倒的に効果的だが、物理的な汚れに対しては
循環濾過殺菌システムに劣る。レジオネラ菌やその他の雑菌に対しては、殺
菌をする事を前提にするなら、循環濾過殺菌システムとその方法が同じであ
る為同等になる。
では、実現性についてはどうでしょうか?
仮に1時間1ターンを前提にすると、最近の施設の浴槽はより大きく、多様
化の傾向にあり、1施設の浴槽は6〜10はざらでその全ての水量は20〜
30tはあります、スーパー銭湯や公共の入浴施設ではもっと大きくなりま
す。例えば総量30tと仮定すると1分500リットルのお湯が必要になり
ます。当然その燃料も必要になります。
この数字がどう受けとめられるかは経営主体の判断にゆだねますが、銭湯の
立場としては、かなり難しい数字といえるでしょう。
○あやふやな総論
ある地域での銭湯を対象にしたレジオネラ検査(サンプル的な)の結果では
主浴槽(白湯)からは全くと云って良いほどレジオネラ菌は検出されておら
ず、検出されたのは副浴槽(入浴剤を使った色の付いた浴槽)や薬湯(漢方
湯)でした。=決して全てではない。共に共通項は浴槽水に色が付いている
為残留塩素濃度が測定できない事です。この事実からもレジオネラ問題が“
循環風呂”の問題ではなく、<殺菌>の問題であることがわかります。薬湯
等色の付いた風呂でもその効能にとらわれる事無く安全を第一に、殺菌対策
を充分に行なえば菌は検出されません。
*色の付いた風呂は、残留塩素濃度が測定できないことから、薬剤投入前と
後での残留塩素濃度の変化を知ることが出来ません。その事が<安全>の
ネックになっています。Cイオンを発生しない薬剤の開発か、Cイオンを
問題にしない残留塩素濃度測定器の開発が早急に望まれていましたが、前
者は無理そうですが、後者はすでに開発が進んでおり、近日中(年内には
)に発売されそうです。そうなれば色の付いた風呂の安全性は一気に高ま
ります。
東郷では、毎日換水型の<掛け流し風呂>にしての営業再開に踏み切りまし
たが塩素殺菌はするそうです。おそらくそれまでの循環濾過殺菌システムの
セラミック濾過器をラインからはずして使用するものと思われますが、どの
程度のターンでの<掛け流し風呂>にするかは公表されておらず不明です。
セラミック濾過器はその管理が非常に難しく、諦めるのは良いとして他の方
式の濾過器に変更すれば、浴槽水がよりきれいになるのになぁと云うのが感
想です。
*どうしても気になる将来的な危惧として
公衆浴場の浴槽は、毎日お湯が張ってある状態を前提に作られており、営
業が終わればお湯を抜いてしまう毎日換水方式に対しては、その耐久性が
著しく損なわれてしまいます。まずタイルの目地がひび割れ、剥離し、タ
イルそのものがはがれてしまいます。何年でそうなるかは施工業者の質や
施工方法によりますので一概には言えませんが、通常の状態に比して1/2
〜1/3以下の耐用年数になると思われます。
それではと営業開始前にお湯を抜いてはどうかといえば、それはそれで機
器の停止中が最も菌の繁殖時間になるため、事前の塩素殺菌対応により全
くの無菌状態にする必要があります→連続使用型の循環濾過殺菌システム
と同等です。
アハハハハ 3セクの成せるワザと云えばそれまで、銭湯のオヤジのシット
です
○補追
循環がその真偽は別として、マスコミで叩かれているから循環がダメで掛
け流しにするとか、単に言葉の問題で語るのではなく、真に安全の内容が
問題として語られるようになってほしいものです。そうでなければ単なる
言葉の遊びになってしまいます。循環にしろ掛け流しにしろ、汚染された
原水を使わず、正しい殺菌方法で管理運営すればレジオネラ問題は充分に
クリアーできるものと思います。(追記 '03.1.16 )
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☆雪虫('02.11.26)
○11月25日、今年も雪虫(綿虫)が飛びました
お尻に白い綿帽子のようなものをつけて飛んでるアレです
チラチラと飛んでいる姿が雪のようで、別名雪虫と名ずけられました
北海道では雪虫が飛ぶと初雪がすぐに来ると云われています
この日の夕よりシトシト雨、翌26日も午後よりシトシト雨、しんと冷えて
きましたこれが北海道なら25日はみぞれ、翌日には初雪と云った所でしょ
う!
いつもより少なく、数匹を見つけただけですが、今年もいた!!感激?です
まだこの辺も捨てたもんじゃぁない???
昨年は11月20日か21日に見ましたから、今年はちょっと遅いか
ともあれ季節の風物詩です
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☆最近のレジオネラ症集団感染事件記事について (’02.10.15)
○日向、東郷の事件をきっかけにレジオネラ問題が大きくなってきた。
新聞報道等で取り上げられるたびに問題の本質から離れ、原因は循環濾過器
にあると結論付けられている。
しかし本当にそれだけなのか?
日向、東郷共に原水(お湯をつくる元の水、井水・温泉・水道水。この場合
は温泉)からレジオネラ菌が発見された事は注視されていない。日向では原
水から12000/100mlのレジオネラ菌が確認された。その上、循環濾過で殺菌
をしていなかったのだからオープンの初日から感染者が出ても当然です。
2km近くも掘削して掘った<温泉>だから、二億円近いお金をかけて掘っ
た<温泉>だから・・・。<温泉>は殺菌しないものだとか、<温泉>は安
全、等々なんら根拠のない神話をもとに、全くの素人が発想し、作り、運営
したのだから事故が起きて当然と云える。
原水は飲料水かそれに準ずる水質が原則です。貯湯タンクの温度が60度以
上にこだわった理由は(茨木県石岡市ひまわり館でのレジオネラ菌集団感染
以降?)原水に問題があったからと考えて不思議ありません(=これはあく
まで銭湯の立場からの推論です。日向市では<温泉>の飲料水に適するかど
うかの検査はしていなかったと公表しています。)
循環濾過殺菌システムが誤った操作をされた結果原水に含まれていたレジ
オネラ菌を増殖させた事は事実ですが、この様なケ―スの場合、循環濾過シ
ステムに関係無くレジオネラ菌の集団感染感染は避けられない状況と考えら
れます。つまり循環濾過の問題ではなく<温泉>の問題なのです。
循環濾過システムがダメだから(循環濾過殺菌システムではない)掛け流
し式に転換しようとする流れもあるが安全は確保できるのだろうか?銭湯の
循環濾過は1時間に2ターンする。つまり浴槽水が1時間に2回入れ替わり
ます。掛け流し式で循環濾過と同じ水質にしようとすると1時間に浴槽水の
2倍のお湯を浴槽に流し込まなければなりません。これは実質不可能な数字
です。ある新聞社の記事で、新しくできるスーパー銭湯(その他の公衆浴場
)では、分500g湧出する温泉を使い掛け流し方式にすると云う。しかも
浴槽は1000uの広さだと云う。????この記事を書いた記者は何も疑
問を持たなかったのだろうか?1000uの広さの浴槽で深さが1.2mの
浴槽水は1200tにもなる、分500gで浴槽水をいっぱいにするのに何
時間かかるのだろうか?循環式は悪で掛け流し式は善という間違った先入観
が何の疑問も無くこのような記事を書かしたのだろう。
多数の人間が利用する銭湯では殺菌は必須です。浴槽水は人間が入る事や
外気が入りこむ事で常時菌に汚染され続けます、その菌を滅菌するのは残留
性のある殺菌剤でしか殺菌できません。人間の体におきかえると白血球がそ
れです。そして白血球の役割をする物質は現在では塩素殺菌剤しかないので
す。掛け流し式であれ循環式であれ塩素殺菌を行なわない風呂は<危険>な
のです。そして塩素殺菌を行なうもっとも効率的なシステムが循環濾過殺菌
システムなのです。
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☆復活した扇風機(7月16日)

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男湯に置いてある扇風機です
もう40年以上前の製品と思
われます。
何度も修理を重ねて使ってい
たものが動かなくなり、今度
こそはもうだめだろうと覚悟
の修理でしたが、直ってしま
った(配線の断絶が原因でし
た)。
まだ当分頑張って働いてもら
います。
撮影=ミノルタA.2
これも40年以上前の
カメラです
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☆菖蒲湯(5月5日)
5日端午の節句は菖蒲湯です
いつもは新暦と旧暦のギャップで、これって云うにはまだ若く未成熟な菖
蒲しか手に入らなかったものが、今年は3月には桜も散ってしまう暖かさ
のせいで、立派な菖蒲が手に入りました。葉の根本が赤く太いものばかり
でした。香りも強く、使い終わった後でもまだ強い香りが残っていました
子どもと銭湯デビューのお父さんも来られて、評判は良かったです
☆薔薇風呂(4月20日)
先月のジャスミン風呂に続き4月は薔薇風呂です
ハーブ工房さんの好意でローズペタルとローズバーズの2種類を試す事が
出来ました。各500gを紙製の濾し袋に小分けして、その上から布製の
袋に入れて湯船に入れました。ペタルは3袋・バーズは2袋になりました
投入前はバーズのほうの香りが強いかと思いましたが、お湯に入れると
ペタルの方が強い感じです。本体の香りはさほどではないものの、お湯が
ほのかに香るようになりました。ただもう少し強さがほしい気がします
お客さんの中には、全く香りがしないという人もいましが、香りが強いと
言う人もおりました。浴室全体に薔薇の香りがほのかに満ちていましたが
お客さんの3分の1位はわからなかった様です
この点は今後の課題です。自家製の薔薇水を加えるとかの工夫が必要かも
知れません
色はペタルが断然強く、濃い黄色が出ます
お店の終了頃には褐色に近い濃い黄色になりました
正直、ここまで色が出るとは驚きです。入れていた布袋も渋い黄色に染ま
りました
効能には気鬱に良いとありますが、確かにその様です
最近、原由子さんが歌っている<いつでも夢を>を聞いたようなノリに
なります(ちょっとオーバー?)
総括
ハーブ風呂は香りが一番の魅力ですから、視覚・聴覚・嗅覚・記憶の
全体から香りを引き出すような工夫が必要!
☆この時期によくある
3月の頃、どう見ても中学生が130円をポンと番台に置いて入っていく。
聞くと小学生だと言う。だいたいはちょっと離れた銭湯を狙う
この子はたしか昨年も今頃来たような・・・
制服を着て自転車に乗っているのを見かけるのだけれどなぁ
この時期に流行る?ちと困った悪戯
☆レジオネラ問題に付いて
現在問題になっているレジオネラ菌は、それ単体に於いて大腸菌等に比べ
塩素殺菌に弱く、通常の塩素殺菌(残留塩素0.2ppm以上)で死滅します
今まで各所で発生したレジオネラ症は、薬湯・季節風呂のお湯の色が消え
る、温泉効果が減少する等の理由や、おそらく殺菌についての無知から、
規定量に満たない量しか、又は全く塩素を投入しなかった、事が原因と思
われます。
◎では銭湯では、普段どのように殺菌しているのでしょうか?
開店前の濾過洗浄後、塩素を0.2ppm〜0.4ppmになるように投入(もしくは
点滴)します。残留塩素はおよそ5〜6時間で消滅してしまいますから(
ジェット風呂や泡風呂の有無、入浴者数で減少時間は変化します)時間を
見計らって残留塩素が0.2ppmを維持するように塩素を投入します。点滴の
場合は、定期的に点滴注入し残留塩素を維持します。
閉店時、お客さんがいなくなった頃に再び残留塩素が0.4ppmになるように
塩素を投入し、濾過システム全体を完全に無菌状態にします。およそ30
分で浴槽水は1回転しますから、30分は濾過器を動かし続けます 。
おそらくどこの銭湯でも毎日このような殺菌方法をとっていると思います
○以前、浴槽水の細菌培養検査をしたところ0.2ppmを維持している限り完全
無菌状態でした。ただ注意すべきは残留塩素が0.2ppmを下回っても浴槽水
の見た目は変わらずきれいな状態だと云う事です。見た目の判断ではなく
あくまで塩素の残留量で投入時期・量を判断する必要があります。
以上は白湯の場合で、薬湯や季節風呂の場合の殺菌方法は、現在調査
実験中です。'02年9月には結果を公表出来ると思います。
☆最近の困った事件
最近、浴槽内に石鹸を投げ入れられる事件が続きました
確認できるだけで4回はあったので、意図的に投げ入れたものと思われ
ます。隣り湯でも似た状態があったとの事なので、同一人物が行なって
いる様です。(女性です)
現在、張り紙をしてお客さんに注意を促している状況です
石鹸が浴槽に投げ入れられると、浴槽水が泡立つ事は無く白っぽく濁りま
す。石鹸が濾過器に吸いこまれてしまうと、水質悪化の原因が解らず、本
当に困りました。
大変悪質な行為です!絶対にしてはいけません!!
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